3月 102018
 

2015年にプログラマとしてゲーム会社へ入社してから、3年近く経過しました。あっという間です。忙しさに波のある仕事なので、時間感覚が狂うのかもしれません。このまま突き進むと、気がついたら10年経っていた、なんてことになってしまいそうです。

これまで、「これは私が作った」と誇れる実績をいくらか残しましたし、遊んでくれた人たちからの好評も頂きました。また、社内的な私への評価・信頼も高く、今のところ順調と言って差し支えないでしょう。

振り返ってみれば、色々と大変なことがありましたし、これからも大変なことが目に見えていますが、自分で決めた道を走ることに変わりはありません。何故、この仕事を選んだのか、という原点ともいえる志は、今も貫いているつもりです。

若手から中堅になりつつある今、その原点をいつでも振り返れるように文章化すべきだと考えました。ちょうど落ち着いたタイミングなのもあります。入社前に書きかけていたんですが、盛りすぎてまとめきれませんでした。その古い下書きを読み、当時の熱量を汲みながら、改めて今の私の言葉でまとめてみます。

もしかしたらゲーム業界を目指す人が、この文章を読むこともあるかもしれませんが、私の経歴や考え方を基準にしないでください。わかりやすい基準なんてないですが、それでも私は特殊な方だと思います。

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9月 052017
 

出現確率が一様な抽選は、インデックスを一様乱数で求めればいいので実装が簡単です。

public static T sample<T>(T[] values)
{
    return values[UnityEngine.Random.Range(0, values.Length)];
}
public static T sample<T>(List<T> values)
{
    return values[UnityEngine.Random.Range(0, values.Count)];
}

ちなみに、この抽選は引いたくじを除外せずに次回も有効となる独立試行です。このような抽選を復元抽出と呼ぶそうです。

各要素の出現確率(重み)を設定して復元抽出したいとき、上の手法ではうまくいかないので、ひと工夫する必要があります。例えば、レア度によって出現確率の異なるガチャを実装したいといったケースですね。

以下、Unity向けに実装しますが、乱数取得部分を変えればUnity以外でも使えます。

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9月 032017
 

Unity 5.5からC#コンパイラがアップデートされたので、C# 6としてのコンパイルが可能です。

但し、標準ライブラリ側が.NET Framework 3.5相当のまま古いので、C# 6の言語機能をすべて使えるわけではありません。async/awaitなど新しいライブラリに依存する機能は使えず、シンタックスシュガーである文字列補間などは問題なく使えます。

そういった事情からか、Unity 5.5~5.6ではデフォルトでC# 4としてビルドされるようになっています。これをC# 6でビルドさせるように修正する方法をまとめます。

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9月 032017
 

これまでC#の安定ソートが欲しくて色々と検討していました。

アロケーションを気にしなければ、LinkedListについては各要素にインデックス振ったListを作ってSort()するのが速いという結果が出ていました。その実装をここにまとめます。List版もありますが、先の記事で検討したマージソートの方が速いので、Listではそっちを使ったほうがいいです。性能比較については前回の記事を参照。

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9月 032017
 

(2017/09/10 パフォーマンス比較にOrderByを追加。それに伴い、結論をやや修正)

ListとLinkedListの挿入ソートおよびマージソートを実装します。どちらも安定ソートです。

何を考えて実装したのか、長々と別の記事に書いてあるので、興味があればそっちもよろしくです。

マージソートを単純に実装するより、対象となる要素数が少ない時は挿入ソートのほうが速いので、挿入ソートに差し替える対応をします。なので、マージソートの実装がメインで、最適化の副産物で挿入ソートもあるよ、という感じです。

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9月 032017
 

Unityでゲームプログラムを書いていると、C#で気軽に使える安定ソートが欲しくなるのですが、これという機能が標準で用意されていません。

今更ソートなんて自前で実装したくないんですが、欲しいものがなければ作るしかない。実装までに検討した色々なことをこの記事ではまとめていきます。

実装したものは別の記事にまとめたので、そちらをどうぞ。

アルゴリズム系の実装コードって何故かほとんど可読性が低いですよね。主に変数名がやっつけすぎて理解に時間がかかります。バグの温床だと思うので、そのへんも私なりに読みやすくしています。

その点、これからいくらか紹介する.NETやMonoの実装はとても綺麗で理解しやすいです。

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